Féminin:今日は「ラ・ボエーム」の初演日、それとレナータ・テバルディのお誕生日ね。
Masculin:ボエームかぁ、語るべきことが沢山あり過ぎて…。
F:でもやっぱり、真っ先にお話しなくちゃいけないのは’88年9月のミラノスカラ座二度目の来日公演、フランコ・ゼッフィレッリ演出カルロス・クライバー指揮の名舞台ね。
M:そうでしたね。あの時は東京文化会館のロビーであの方とご一緒のお姉様とばったり…。
F:やっぱりそこから入るのね…まるで第2幕のマルチェッロみたいな顔をしてたわね、貴方。
M:そりゃあそうでしょ、あの少し前から妙に素っ気ないなぁと思ってたら…。
F:あら、相変わらずのらりくらりだったのはアナタの方じゃない。
(承前)